子育て世代の所員が多いアスフィ。
子どもを持つ所員たちは、産休・育休から復帰した後、どのように子育てと仕事を両立しているのでしょうか?
その実態を探るべく、子育て真っ最中のスタッフや子育てが一段落してから入社したスタッフによる座談会を開催。
日々の生活や子育て支援制度の内容、社内の雰囲気、両立の工夫など、リアルな声を紹介します。
子育てをしながら無機化学、セラミック、金属材料などの分野を担当。子どもは20歳と11歳。
アスフィ在籍中に産休・育休を取得。現在は時短勤務制度を活用しながら5歳児と2歳児の子育て真っ最中。
育休は取得していないが、2歳8カ月の子どもを妻と協力しながら育てている。2023年12月に第2子が誕生。
企業の研究職、専業主婦を経て、第2子の中学入学を機に復職。2017年に入社。二人の子どもはすでに社会人で、自立して家を出ている。
子育て中のアスフィ所員の毎日とは?
川原﨑さんは今、時短勤務制度を利用しながら勤務されていますね。平日の1日の流れを教えてください。
川原﨑
朝は6時に起きてご飯と弁当を作って、7時に子どもたちを起こし、食事や支度をさせます。8時過ぎに家を出て、それぞれ別々の保育園に自転車で送り届けた後、事務所に出勤します。現在、時短の勤務時間は9時15分から16時45分までにしています。勤務時間が終わったら、保育園に子どもたちを迎えに行きます。
水島
送りも迎えも川原﨑さんが?
川原﨑
そうなんです。夫は勤務先が遠くて間に合わないので。17時30分頃に帰宅すると、大急ぎで夕食を用意し、18時過ぎから子どもたちと3人で食事をします。食べ終わった後は、しばらく記憶のない時間が進んで……。
一同
笑
川原﨑
20時頃には、家の中がぐちゃぐちゃに散らかっているのを放置したまま、どうにか子どもたちをお風呂に入れて。21時頃に布団に連れて行って寝かしつけ、一緒に仮眠を取ります。22時30分になったらいったん起きて、残りの家事をして、0時頃にやっと就寝します。
水島
ご主人はいつ帰ってくるんですか?
川原﨑
夫は朝7時半に出て、夜は21時頃に帰ってきます。ちょうど私が子どもたちを寝かせているタイミングですね。帰宅後、夫は部屋の片付けをして食器を食洗機に入れてくれますが、今は私が時短勤務だから、家事と育児のほとんどを担当していますね。
中村
毎日1人で、2人の子どもをお風呂に入れてるってこと!?
酒井
それは大変ですね!
水島
酒井さんの家ではお風呂はどうしているの?
酒井
夫婦2人の共同作業ですね。子どもをお風呂に入れるのは妻ですが、体をタオルで拭いてパジャマを着せるのは僕の担当です。
川原﨑
お風呂から上がった子どもたちが濡れた体にパジャマを押し当てるので、パジャマがけっこう水を吸っています(笑)。
社内で時短勤務を利用して子育てする所員は、ほかにもけっこういますか?
川原﨑
そうですね。お子さんが小さいうちは、時短勤務をうまく活用しながら仕事を続ける所員が多いです。アスフィでは、子どもが小学3年生になるまでは最短6時間の時短勤務が可能で、その範囲内なら自分で勤務時間を設定することができます。最初は6時間勤務にして、子どもが成長するにつれて勤務時間を増やして、徐々にフルタイム勤務に戻していく方が多いです。
フルタイム勤務で子育てをしている水島さんは、どのような毎日を過ごされていますか?
水島
以前は時短勤務をしていたこともありますが、今は下の子がすでに小学5年生なので、フルタイム勤務にしています。日によりますが、9時から17時半か、9時30分から18時までの勤務が多いですね。
ただ、子どもがいると決まった時間に帰らないといけないので、多忙な時期は勤務時間内に仕事が終わらないことも。そんなときは、家で仕事をすることもあります。
時短のほか、在宅勤務や時差出勤も。子育て支援の制度が充実
時短勤務のほかに、産休・育休から復帰した所員が利用できる制度はありますか?
水島
全所員が都合に応じて利用できるのが、在宅勤務制度です。コロナ禍を機に、リモート状態で社内のネットワークや電子ファイルにアクセスできる環境が整ったため、パソコンさえあれば家で不自由なく仕事ができるようになりました。
酒井
子どもの体調が悪くて出勤できないときに、家で仕事を進められるのはありがたいですね。例えば夜に子どもが発熱した場合、翌日の朝の様子次第で、出勤するか在宅勤務にするかを決めることができます。
川原﨑
さらに全所員対象で、時差出勤制度も用意されています。子どもが小さいと、朝、服に食べ物や飲み物をこぼしたり、保育園に行く前にぐずったりすることもありますよね。時差出勤を利用すると、7時半から10時30分までの範囲なら自由に出社時間を選べるので、そんなときでもカリカリせず、子どものペースに合わせて行動することができます。
水島
ほかに、子育て中の所員限定で、年休を二等分割ではなく、任意に二分割することができる制度(所定日数に限る)もあります。例えば「2時間だけ早く帰りたいけど、半休を使うのはもったいない」というときに利用できます。残った時間は、別の機会に使うことができます。
川原﨑
私は、子どもの急な体調不良で保育園から呼び出しがあったときに、有休休暇を任意の時間で取って対応しています。
子育て関連の制度はかなり充実していますね。制度が整うきっかけはあったのでしょうか?
水島
実は時短勤務制度は、第1子がまだ小さくて子育て真っ最中だった頃にできたんです。子育てを一段落され子育て中の私をいつも応援してくださる先輩が時短勤務制度を導入することについて声を掛けてくださり、どういった制度だったら今後も皆が使いやすいか私も意見を出させてもらいました。
川原﨑
そうなんだ!水島さんが希望を出したんじゃないんですか?
水島
雑談中に私が「そんな制度があったらよいのにな」という話をしていたのだったかな?でも、実際に行動に移すことができたのは、その先輩が「いっしょに会社に希望を出そう」とはっきり言ってくれたおかげです。こうして時短勤務制度ができたことが大きな契機となり、段階的にほかの制度も整えられていきました。
ここまで柔軟な働き方ができる職場はなかなかないのでは。
川原﨑
周囲のママ友に聞いても、私のように都合に合わせて在宅勤務や時差出勤ができる職場で働いている人はあまりいませんね。
水島
もともと弁理士の仕事は1人で進められる作業が多く、在宅勤務のような柔軟な働き方とフィットしやすいことも関係しています。
中村
私の娘も理系なので、「将来、子育てとの両立に悩んだら、特許事務所で働くという選択肢もあるよ」と話しています。
すでに子育てを終えた中村さんは、今の状況や子育て関連の制度をどのように感じていますか?
中村
時代が変わったとは感じます。私が子育てしていた頃は、父親は残業が当たり前で、子育てしたくてもできない状況でした。なので、酒井さんのように積極的に子育てに参加できる男性が増えていることはとても良いことだと思います。
酒井
水島さんや川原﨑さんには、「“手伝う”姿勢でいるうちはまだまだ」って怒られていますけどね(笑)。
中村
私が企業の研究所に勤めていた頃は、在宅勤務なんてできなかったし、残業が当たり前でした。子育てしながら働き続ける人は珍しく、多くの女性所員は子どもができると会社を辞めていましたね。私の先輩に仕事と子育てを両立している人が一人いましたが、彼女は勤務時間内に担当業務を終わらせるために、他の所員の1.5倍から2倍の濃度で働いているように見えました。
水島
その時代は、そこまで努力していても肩身が狭くて、退勤時には「すみません、すみません」と頭を下げながらオフィスを出る感じですよね。
中村
そうそう!先輩の姿を見て、私には無理だなって。だから、出産を機にいったん仕事を辞めることにしたんです。
急な早退でも、引け目を感じずに帰れる雰囲気
子育てと仕事を両立するために、自分自身や家庭内で工夫していることがあれば教えてください。
川原﨑
私は、必要な資料や書類を全てデータで残すようになりました。紙で取っておくと、子育てや家庭の事情で急に在宅勤務をしたくなったときに、一度事務所に取りに来ないといけませんから。
また、子育て中は仕事にかけられる時間に限りがあるので、短い時間で多くの仕事を回すことを意識しています。時間が足りない分は知恵で補おうと、法律や技術に関する知識を積極的にアップデートするようになりましたね。
酒井
私の場合、子どもがまだ小さく、妻も働いているので、いつ子どもの発熱や病気などで早退することになるかわかりません。そんな事態に備えて、重要な仕事や急ぎの仕事は早めに終わらせるようにしています。おかげで、以前より仕事に対する集中力が高まっている気がします。
川原﨑
家庭内の工夫としては、我が家では、私と夫の仕事、子どもの予防接種や参観日といった予定をオンラインカレンダーに記入して、夫と共有しています。そうすれば家族のスケジュールを一目で把握できるから、忙しい中でも、効率的に子ども関連の予定を分担できます。
酒井
オンラインカレンダーは、我が家でも使っています。最初は口頭で連絡し合っていたのですが、私も妻も日々忙しく過ごしているので、パートナーの予定までは覚えられなくて。オンラインカレンダーに記入していつでも見られるようにしておくと、お互いに忘れずに済むから便利です。
職場の雰囲気はどうでしょうか。子育て中の所員に対して協力的な姿勢はありますか?
川原﨑
所長にも副所長にもお子さんがいらっしゃるのもあって、かなり理解のある職場だと思います。例えば私は、時短勤務で勤務時間が短くなった分、フルタイム勤務の所員よりは仕事量を少なめに調整してもらっています。仕事に支障が出かねない家庭の事情が生じた場合も、相談すれば個別に配慮してくれます。
水島
社内は、子育て中の所員が子どもの発熱で急に早退することになっても、「じゃ、帰ります」と、引け目を感じずにさっさと帰れる雰囲気です。むしろ、後日ほかの所員から「大丈夫だった?」「お子さん元気になった?」と声をかけられるくらい。子育てしながら働いていることを認めてもらっている感じがします。こうした雰囲気や制度のおかげで、アスフィでは、子どもができた所員のほとんどが、仕事を辞めずに職場復帰しています。
後に続く後輩たちが仕事を続けやすくするために意識していることはありますか?
水島
アスフィには仕事熱心な所員が多いですし、私自身、子育てをしながら仕事にかなりのエネルギーを注いできました。でも事務所内では、この姿勢がスタンダードにならないように気をつけようと思っています。
本来、子育てと仕事を両立するのはものすごく大変なこと。足りない時間や仕事量を努力でカバーする人がいてもいいけれど、無理せずマイペースに働きたい人も尊重されるべきですよね。今後はよりワーク・ライフ・バランスの取れた働き方を推進して、しんどいときには休める雰囲気を醸成していきたいです。
子育てと仕事、両方を体験できるのは贅沢で楽しい
子育てしながら働いていて、よかったと感じることは?
酒井
子どもができたことで、稼いでいかなければいけないという緊張感が生まれたのはよかったと思っています。現状、我が家では、時短勤務をしている妻が子育てと家事の大半を担ってくれています。今はなんとか共働きでやっていますが、今後、妻が体力的に限界を感じることもあるかもしれません。そう考えると、よりしっかりしなくてはと身が引き締まります。
川原﨑
子育てと仕事の両立は確かに大変で、必死で走り続けている毎日ですが、一方で、贅沢をしている気分でもあるんです。子育てと仕事、どちらも面白いから。子育てが大変な分、出社している時間が息抜きになっている面もあります。
私は出産する前から、子育て経験のある先輩たちに「家庭とは別に自分の世界を持てるのは楽しいよ」と聞いていたので、両立への不安は少なく、「私にもできそう!」と思っていました。実際にやってみて、本当にその通りだなと。
最後に、求職者へのメッセージをお願いします。
川原﨑
子育て中の人や、将来子どもを持ちたいと考えている人には、性別にかかわらず「仲間がたくさんいるから安心して来てほしい」と伝えたいですね。
例えば女性なら、子育てのことで悩んだとしても、職場の仲間に話すことで、「うちだけの問題じゃないんだ」とわかって孤独感やストレスが軽減するはず。それに職場で同僚と話をしてみることで夫側の気持ちも妻側の気持ちもより深く理解できるようになるのではないでしょうか。
アスフィならいつでも誰かに相談できるから、悩みや困りごとを一人でため込まずに、子育てと仕事を両立しながら自分らしく働けると思います。
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