- 山野
- 寛明
- Hiroaki
- Yamano
入社年 | 2012年 |
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職種 | 弁理士 |
経歴 | 国家公務員として6年間、さらに2年3か月の特許事務所勤務を経てから入社。2009年弁理士資格取得。得意分野は高分子化学 |
現在の仕事について教えてください
外国への特許出願や中間処理を中心に、多岐にわたる仕事を担当しています
日本及び外国への特許出願や中間処理が主な仕事内容です。それ以外にも異議申立、情報提供など、多岐にわたる業務を担当しています。分野としてはフィルム、不織布、樹脂に関する案件を多く担当しています。日本で特許出願した案件の多くは後に外国にも出願することになります。基本的には並行して数多くの案件を担当しますので、スケジュール管理が非常に重要となります。特に外国の中間処理は非常に短期間での対応に迫られることもあって、そういうときはどうしても忙しくなりますね。
これまでのキャリアについて教えてください
国家公務員として6年間勤務してから、特許事務所へ転職しました
就職するときに研究部門へ進むのはあまり自分には向いていないように感じていたんです。そこで、大学院を卒業後、国家公務員として6年間勤務しました。国家公務員時代に弁理士という仕事の詳細を知り、在職中に資格を取得しました。他の特許事務所を経験してから、アスフィ特許事務所に入社。この時点ですでに特許業界に2年3カ月いたわけですが、その割には実務経験が満足に積めていない状態だったと思います。アスフィに入社してから約11年半が経ち、今ではいろいろな経験をさせてもらって、〝中堅〟くらいの立場になりました。
弁理士を目指した理由は?
学生時代の学びと自身の興味、その両方を活かせる道を考えました
もともと理系ですので、技術に興味はありました。また、大学院で知財分野の講義を受講して、特許にも興味を持っていました。弁理士はその両方の興味を活かせる職業であることを知って「やってみたい」と思ったんです。
もうひとつ、動機となったのは働くスタイルです。国家公務員は基本的に異動が多く、どうしても一つの部署でじっくりと仕事をマスターするという職場ではないんですね。もちろんそれがいいという人もいますが、私にはそれが向いていませんでした。やるのであれば、ひとつの仕事を突き詰めたいなと、働き始めてから気付いてしまったんです。それで、弁理士となることを目指して勉強するようになりました。
入社後のアスフィの印象を教えてください
和やかな雰囲気だなと。働き方もフレキシブルで、時間を有効に使うことができます
仕事の内容自体は前にいた特許事務所と変わりませんが、所員のみなさんがお客様に丁寧に対応されていると感じました。また、女性の所員の割合が多いこともあって社内は和やかな雰囲気です。
さらに、働き方もフレキシブルであると思います。私も週に2日間ほど在宅勤務を利用しているのですが、子育てをするうえで、1時間だけ家で子どもを見ていないといけないときなどもあって、助かっています。在宅勤務制度が導入される前はその1時間のためだけに有給を取って丸1日、仕事がほとんどできない……といったようなことがありましたが、それが解消されました。また、私は通勤時間に時間を割くのがもったいないと感じているので、そうした時間を省ける点でもメリットが大きいと思います。
仕事のどんなところに楽しさや、やりがいを感じますか?
難しい案件を無事、出願や権利化にこぎつけたときの喜びは何にも勝ります
素晴らしい発明ではあるものの出願するのが難しそうな案件を、無事出願にこぎつけることができたときには、仕事の楽しさを実感できますね。また、お客さまにとって非常に重要な案件や権利化が難しそうな案件で、特許査定や特許審決を勝ち取ることができたときも喜びを感じます。
中間処理では請求項を狭くしないまま特許を受けることができるのがベストですが、それではどうやっても無理だなという場合もあります。発明者や知財担当者などのお客様のお話を聞きながら、何とか道がこじ開けられないかと探っていきます。権利範囲を狭めるのはなるべく最小限にしつつ、審査官や審判官の指摘にしっかりと反論し、権利化していくこと。これには困難も多いですが、うまくいったときの達成感は格別です。
良い事務所の条件とは何だと思いますか?
お客さまのニーズを汲みつつ、常に次善の策を提示できる準備をしておくことだと思います
最も大切なのは、柔軟な発想でお客さまのニーズに応えることであると考えています。そのため、自分の考えに固執し過ぎないよう、常に気をつけています。例えば、最善の提案であっても、お客さまの事情によって拒否されてしまうケースがあります。そんなときにいくら説得したところで、お客さまの心を動かすことはできないでしょう。だったら予め次善の策を考えておき、提示できるよう準備しておく。それを常にできるのが良い事務所ではないでしょうか。
一方で、働く側からの視点での良い事務所とは、仕事量と報酬のバランスが見合っていることでしょうね。アスフィには総合評価制度があり、仕事量は賞与に、仕事の質的評価と顧客満足度は給与に反映されます。納得して働くことができる、これもよい事務所の条件だと思いますよ。
知的財産権の世界や特許事務所を目指す人へのメッセージをお願いします
様々なことに関心がある人こそ、ぜひチャレンジをしてほしい!
弁理士という仕事は技術・法律・語学などの幅広い知識を必要とします。また、審査の方向性や法律が変わることがあるため、常にいろいろなことに対してアンテナを張っておく必要もあります。「以前だったら、これでOKだった」というやり方が、数年経つと、全然通用しないというようなこともありますし、10年前の知識なんて、何の役にも立たないことも珍しくなく、時代の流れについていかないと痛い目にあうことになります。でもそれだけに、様々なことに関心がある人には、特に向いている仕事です。ぜひ、チャレンジをお待ちしています。
同僚から見た山野さん
必要な知識を、常に研修や専門書から積極的に取り入れておられ、ゆえに判断のスピードが速く、またお話される内容も論点が整理されていてとても分かりやすいです。
弁理士、特定侵害訴訟代理業務付記
水島 仁美
私が担当している中間段階の案件で、一番沢山担当しているのが、山野さんです。多数の案件をてきぱきこなし、期限のことで、こちらがリマインドする前に、現状を知らせてくれるので、期限管理をする側としては、非常に助かっています。また、過去担当された案件のこともよく覚えてられるので、こちらが、問い合わせすると、スラスラ出てくるので、その点も、非常に助かっています。
外国事務
田村 まい